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Movie『ALWAYS 続・三丁目の夕日』 [映画・テレビ]

映画『ALWAYS 三丁目の夕日』が公開されたのは2005年。
東京の夕日町三丁目に暮らす人々の温かい交流を描き、大ヒット。
ブルーリボンや日本アカデミーなど、国内の多くの映画賞を総嘗めにした。
その続編としてつくられたのが『ALWAYS 続・三丁目の夕日』。

東京タワーが完成した半年後の昭和34年(1959年)春。
何も言わずに去っていったヒロミ(小雪)を思いながら、茶川(吉岡秀隆)は淳之介(須賀健太)と暮らしていた。
そこに淳之介の実の父である川渕(小日向文世)が再び現れる。
川渕は、淳之介が人並みの暮らしをしていないようならば今度こそ連れて帰るという約束を茶川としていったんは帰るのだが…。

一方、茶川たちの向かいに暮らす鈴木一家では、集団就職で東京にやってきた六子(堀北真希)に続き、新たに美加(小池彩夢)という家族が増えた。
美加は鈴木家の父である則文(堤真一)の従兄(平田満)の娘で、彼女の父が事業に失敗したため、一時的に鈴木家に身を寄せることになったのだ。
ところがお嬢さま育ちの美加は、すき焼きに入れるのは豚肉、家にお風呂はなしという庶民的な鈴木家の暮らしになかなかなじめずにいた。

前作同様、ミニチュアとVFXでつくられた昭和30年代の風景がとにかくすばらしい。
初めて日本橋を見たとき、その上を走る首都高を、子供心に「なんてカッコ悪いんだ」と思ったもの。
それがこの映画では、日本橋そのものを姿を見せてくれて感激。
日本橋の上の首都高を移設するという計画もあるようだけれど、ぜひそれは実現してほしい。

物語のほうは、ストーリー運びにこれといった目新しさはなし(笑)。
ただ、逆にこの裏切らない展開の仕方が安心して見ていられて心地いいのだと思う。
まさに人情ものの王道。
出演者に目を向けると、前作からほとんどの人が続投していて、そのあたりも安心感たっぷり。
さらに、渡辺いっけい・上川隆也などが1シーンだけに出演と豪華なわき役にも目をひかれた。
そんななかでも、淳之介役の須賀健太くんと、鈴木一平役の小清水一輝くんの子役ふたりがそこここでいい味を出していた。
どう考えても平成生まれのはずの彼らが、昭和の薫りをちゃんと感じさせてくれるというのは、ノスタルジックな作品だけにその役割は小さくないはず。

昭和から平成に変わってもうすぐ20年。
たしかにいろいろなことが便利になったけれど、失ってしまったものも大きいような…。
そんなことをつい考えてしまう映画だった。
日本人はこれからどこへ向かっていくのだろう。

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タグ:映画 邦画
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ayuna

こんばんは。いつもmikanpandaさんの記事を楽しく読ませていただいてます。
ALWAYSの前作はビデオで観ました。今回もビデオ出てからでいいかなって思ってました。
私は涙もろくて、すぐに泣いてしまいます。だから、前作観た時も号泣しました。すぐに泣いてしまうから、感動モノの映画は、あまり積極的に観ようと思いません。
記事を読んで、物語に新展開はないけど、裏切らないから安心して観れるっていうところが、良かったです♪
最近号泣したのは、NHKで全3回で放送してた『ひとがた流し』でした。すごく、いいドラマでした!
by ayuna (2007-12-22 00:45) 

oyabin

平成の世になってもう20年になるんですね・・・
元年生まれが20歳かぁ。。。
昭和は遥か彼方昔のノスタルジックな素材になってしうなんて「自分もおっさんになってしもうたな~」って気分です。
東京タワーでは酷いまでの号泣っぷりが非常に恥かしかったのから映画館で泣ける系はちょっと自制しているのでレンタルになったら2本続けて見てみようと思います!
by oyabin (2007-12-22 22:01) 

あぁ

夕方が楽しみだった日本の良い時代。
失った見えないものがあまりにも大きいと感じる最近です。
使えるものも買い買えちゃうのを。
みんなが持ってるからと買うのもやめようと
思えてくるのです。
あの時代の慎ましい美しさを見直したい。
by あぁ (2007-12-23 02:20) 

ねこかど

そうか、来年は平成20年だから、昭和が終わって20年なんですね。当たり前だけど、あらためて考えると時間って本当に流れるのが早いのだなぁ、と思いました。
まだALWAYSは1本目も見ていないので、正月休みにのんびり見たいなぁ、って思っています。
by ねこかど (2007-12-23 14:37) 

mikanpanda

*ayunaさん*
『続・三丁目の夕日』は、1作目が楽しめた(泣けた)人ならばきっとまた感動できるんじゃないかと思います。(^^)
この映画を見たときに、中越地震のときの実話を基にした『マリと子犬の物語』の予告編を見ました。
予告編だけでうるうるしちゃって、とても映画館では見られないと…。(^^;
だから、感動モノはビデオ待ちというayunaさんの気持ちはよくわかります。

nice!もありがとうございました。(^^)/

*レッドパラダイスさん*
もう社会に出ている平成生まれもいるのかと思うと、時の過ぎ方の早さにびっくりですよね。(^^;;

『東京タワー』は私も見ました~。
あの映画は男性のほうが泣ける映画でしょうねぇ。(^^;
『三丁目の夕日』はあそこまでは泣けないかなぁと個人的には思うけれど、昭和を丁寧に描いているので、あの時代を知っている方には懐かしく見られると思います。

nice!もありがとうございました。(^^)/

*あぁさん*
最近、あまりニュース番組を見なくなりました。
悲しい事件が多すぎて…。
今の時代だからこうしたコミュニケーションが楽しめるわけだけれど、失ったものの大きさにも愕然としちゃいますね、たしかに。

nice!もありがとうございました。(^^)/

*ねこかどさん*
『三丁目の夕日』は、じつは1作目はテレビ放送で見たんです。
そのときの上野駅の懐かしさに惹かれて「続」は映画館に行ってみました。
映画館で見てもVFX(CG)はすごかったです。
ただ、大きな画面じゃなくても十分に楽しめる映画なので、時間があったら見てみてくださいね。

nice!もありがとうございました。(^^)/
by mikanpanda (2007-12-24 00:22) 

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