『リチャード三世』(シアターBRAVA!) [演劇・ミュージカル]
2008年最後に見た舞台は「古田新太俳優生活25周年」第1弾として企画された『リチャード三世』。
劇団☆新感線としては、『メタルマクベス』というシェイクスピアを原作とした作品は上演しているけれど、今回はそのシェイクスピアと真っ向勝負。
ギャグなし、歌なし…。
新感線らしさを排除したとき、板の上で繰り広げられるものはおもしろいのか否か?
王家に生まれながら、容姿にコンプレックスをもつグロスター公リチャード(古田新太)は、王位に就くことで人々をひれ伏せさせようという屈折した野心をもっていた。
手始めにリチャードが行ったのは、自分のふたりの兄であるエドワード四世(藤木孝/久保酎吉)とクラレンス公ジョージ(若松武史)を排除すること。
さらに敵対する家の若き未亡人・アン(安田成美)をも自分のものにしようとする。
邪魔になる人間を次々と葬り、欲しいものを次々と手にしていくリチャード。
ところが、頭脳明晰な彼にも誤算はあった…。
舞台となるのは15世紀のイングランド。
けれども、小道具にICレコーダやケータイなどが出てくるので、どこか異次元のイングランドのよう。
カラフルでポップな衣装に特徴のあるヘアスタイル。
ステージ上に置かれた数台のモニターが、ときにストーリーを補完。
台詞そのものは原作どおりでも、衣装や舞台装置で新感線らしさと親しみやすさを演出していた。
お笑いなしでやるのだろうと想像がつく、新感線らしくない配役。
とくに女優陣が豪華。
リチャード三世たちの母・ヨーク公夫人に新劇の三田和代、先王妃マーガレットにアングラ出身の銀粉蝶、王妃エリザベスの久世星佳は元タカラジェンヌと、これだけでもすでに異種格闘技の様相。
このなかでも、とくに呪いの言葉を皆に投げつけるマーガレットを務めた銀粉蝶には圧倒された。
客席まで届けられた負のオーラのすごさに、一緒に呪われそうで…。
こんな舞台経験豊富な女優陣に混じる安田成美には、申し訳ないのだけれど一抹の不安を抱いていた。
それがなかなか大健闘。
そして何よりあんなに容姿端麗とは!?
舞台中央にすっと立ったときの美しさには息を飲むほど。
タイトルロールの古田新太はどうだったかというと、個人的には不満あり。
今回、東京公演よりも大阪公演が先だったのもあって、シェイクスピアの長台詞がまだ彼の体に染みわたっていないのか、めずらしく台詞をかんでしまうことが何度かあった。
シェイクスピアのタイトルロールとしては、物言いにもう少し明瞭さも欲しい。
そうじゃないと、百戦錬磨の女優陣には太刀打ちできない。
悪党なのにやけに説得力のあるリチャード三世は、古田新太にはまさにはまり役。
だからこそ、さらなる精進に期待!
新感線の得意とする戦さのシーンも入っていて、全体的には疾走感のある仕上がり。
板の上で待っていたのは、古典のよさに新感線ならではの味わいをプラスした、新しいタイプのシェイクスピアだった。
見終わったあとに、「『リチャード三世』っておもしろい!」と単純に思えたので、演出家・いのうえひでのりの術中にみごとにはまったというところなのだろう。
熟成された東京公演が見たかった…。
劇団☆新感線としては、『メタルマクベス』というシェイクスピアを原作とした作品は上演しているけれど、今回はそのシェイクスピアと真っ向勝負。
ギャグなし、歌なし…。
新感線らしさを排除したとき、板の上で繰り広げられるものはおもしろいのか否か?
王家に生まれながら、容姿にコンプレックスをもつグロスター公リチャード(古田新太)は、王位に就くことで人々をひれ伏せさせようという屈折した野心をもっていた。
手始めにリチャードが行ったのは、自分のふたりの兄であるエドワード四世(藤木孝/久保酎吉)とクラレンス公ジョージ(若松武史)を排除すること。
さらに敵対する家の若き未亡人・アン(安田成美)をも自分のものにしようとする。
邪魔になる人間を次々と葬り、欲しいものを次々と手にしていくリチャード。
ところが、頭脳明晰な彼にも誤算はあった…。
舞台となるのは15世紀のイングランド。
けれども、小道具にICレコーダやケータイなどが出てくるので、どこか異次元のイングランドのよう。
カラフルでポップな衣装に特徴のあるヘアスタイル。
ステージ上に置かれた数台のモニターが、ときにストーリーを補完。
台詞そのものは原作どおりでも、衣装や舞台装置で新感線らしさと親しみやすさを演出していた。
お笑いなしでやるのだろうと想像がつく、新感線らしくない配役。
とくに女優陣が豪華。
リチャード三世たちの母・ヨーク公夫人に新劇の三田和代、先王妃マーガレットにアングラ出身の銀粉蝶、王妃エリザベスの久世星佳は元タカラジェンヌと、これだけでもすでに異種格闘技の様相。
このなかでも、とくに呪いの言葉を皆に投げつけるマーガレットを務めた銀粉蝶には圧倒された。
客席まで届けられた負のオーラのすごさに、一緒に呪われそうで…。
こんな舞台経験豊富な女優陣に混じる安田成美には、申し訳ないのだけれど一抹の不安を抱いていた。
それがなかなか大健闘。
そして何よりあんなに容姿端麗とは!?
舞台中央にすっと立ったときの美しさには息を飲むほど。
タイトルロールの古田新太はどうだったかというと、個人的には不満あり。
今回、東京公演よりも大阪公演が先だったのもあって、シェイクスピアの長台詞がまだ彼の体に染みわたっていないのか、めずらしく台詞をかんでしまうことが何度かあった。
シェイクスピアのタイトルロールとしては、物言いにもう少し明瞭さも欲しい。
そうじゃないと、百戦錬磨の女優陣には太刀打ちできない。
悪党なのにやけに説得力のあるリチャード三世は、古田新太にはまさにはまり役。
だからこそ、さらなる精進に期待!
新感線の得意とする戦さのシーンも入っていて、全体的には疾走感のある仕上がり。
板の上で待っていたのは、古典のよさに新感線ならではの味わいをプラスした、新しいタイプのシェイクスピアだった。
見終わったあとに、「『リチャード三世』っておもしろい!」と単純に思えたので、演出家・いのうえひでのりの術中にみごとにはまったというところなのだろう。
熟成された東京公演が見たかった…。
うわ~リチャード三世。
記者会見を見て、どうなのどうなのと思ってたんです。
古田新太さんがこんなに面相が変わるなんて。
銀粉蝶さんのマーガレット、観たい!
by あぁ (2009-01-10 19:14)
一緒に呪われそう…ってスゴイですね!
劇団☆新感線は「犬夜叉」しか観にいったことが
ないので「リチャード王」って想像できません。
古田新太に負けない女優陣っていうだけで、ちょっと
観たくなりました。
by pica (2009-01-11 04:40)
銀粉蝶さん、以前シティボーイズのライブで拝見しました。シティボーイズのあのゆるい笑いにはちょっとそぐわなくて、きちんとしたお話のお芝居でこの人を見たかったなぁ〜、って思ったものです。
安田成美さんを見かけたことがあるのですが、お子さん連れで優しそうな、そしてちょっと見とれちゃいそうな綺麗な方でした。
by ねこかど (2009-01-12 16:26)
安田成美さんを見てみたいと思いました(^.^)
豪華なメンバーなんですね。
by とわ (2009-01-13 22:24)
*あぁさん*
メイクの力ってすごいですよねぇ~。
銀粉蝶さんは「呪いのマーガレット」と言われる、出てきては呪いの言葉を皆に浴びさせる強烈な役でした。
それをみごとに演じ切り、インパクト大!
今回、後ろのほうの席だったのだけれど、負のオーラがどんと飛んできました。(^^;
nice!もありがとうございました。(^^)/
*picaさん*
『犬夜叉』は古田新太が出ていなかったので、DVDで見ただけなんですよォ~。
新感線らしい冒険活劇でしたね、こちらは。
『リチャード三世』は古典の良さを生かしつつ、新感線らしい味つけもあって、シェイクスピアになじみのない人でも楽しめるように工夫されていましたよ。
nice!もありがとうございました。(^^)/
*ねこかどさん*
銀粉蝶さんは正統派の舞台女優さんでした。(^^)
安田成美さん、見かけたことがあるんですね~。
きれいな方だとは思っていたのですが、スタイルもいいから舞台映えするんですよねぇ~。
舞台中央に彼女がすくっと立ったとき、目が眩みそうになりました(笑)。
普通に街を歩いていたら見とれちゃうのもわかります。
nice!もありがとうございました。(^^)/
*とわさん*
安田成美さんはきれいでしたよぉ~。
清潔な美しさとでもいうのでしょうか。
豪華でした。
女優さんを楽しんだ舞台でした。(^^;
nice!もありがとうございました。(^^)/
by mikanpanda (2009-01-14 12:11)