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Movie『ネバーランド』 [映画・テレビ]

ジョニー・デップという俳優の名前を最初に覚えたのは『シザーハンズ』という映画だった。
その後『ギルバート・グレイプ』でやられてしまい(笑)、それ以来、彼の出演作品はできるだけ見るようにしている。

そのジョニー・デップの最新作が『ネバーランド』。
舞台や映画などでおなじみの『ピーター・パン』の原作者である、イギリスの劇作家ジェームズ・M・バリを主人公とし、『ピーター・パン』という戯曲が生まれるきっかとなったエピソードを中心に描いている。
ノンフィクションではないけれど、実話をもとにしているお話なのだそう。
そして<ネバーランド>というのは、ピーター・パンが住んでいる島の名前。
そこは子供がけっして大人になることのない楽園…。

ジェームズ・M・バリは、日課としている公園への散策中、未亡人のシルヴィア(ケイト・ウィンスレット)とその4人の息子たちのデイヴィズ一家と知り合う。
なかでも、バリが気になったのは三男のピーター(フレディ・ハイモア)の存在だった。
ピーターは父を亡くしたことで傷つき、子供らしさを捨てようとしていた。
そんなピーターに、バリは空想することの楽しさ、ものを書くことの楽しさを教えようと交流を深めていく。
never.jpg

大人になろうと無理をするピーターと、どこか大人になりきれないバリとのやり取りがとくに印象に残る作品。
芝居の上手な子役さんは、やっぱり飛び道具。
あんな瞳でうるうるされたら、どうしても一緒にうるうるしちゃう。
今回のジョニー・デップは、才能はあるけれどいまひとつ世間に疎いバリをうまく演じていた。
誤解を恐れずに言えば、芸術的才に長ける人は、あんなふうにどこか繊細で世事には無頓着なところがあるのだろう。
そのぶん、違う才能があるのだから。
特別秀でたところのない私は、そんなことをぼんやり考えながら見ていた。
ピーターとは逆に、バリとうまく心を通わすことのできなかった妻の存在が悲しい。

ファンタスティックな世界を忘れてしまうのは、人生の楽しみ方としてはかなりもったいないことなのかもしれない。
夢見る気持ちと、現実を見据えること、相反するかもしれないけれど、うまくバランスがとれたらなおステキだろう。

原題は『FINDING NEVERLAND』。
映画を見たいまは、このタイトルのほうがしっくりくるように思う。
この作品でジョニー・デップは、第77回アカデミー賞主演男優賞にノミネートされた(受賞はならず)。
さらにアカデミー賞の最優秀作曲賞を受賞。
バリの『ピーター・パン』に触れておいてから見たほうが、よりその世界に入れることは言うまでもなく。


タグ:洋画
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コメント 2

toki

ジョニー・デップが素晴らしかったですね。
今、「ピーターパン」の原作を読んでいます。
結構過激な描写があったりして驚いています。
本の後は、ディズニー・アニメをXX十年ぶりに
観ようと思っています。

by toki (2005-03-16 12:00) 

mika

はじめまして。

ジョニー・デップはいろんな顔をもつ役者さんですね。
ステキでした。(*^-^*)

ディズニーの『ピーター・パン』のDVDは持っているのですが、原作に比べるとよりファンタジー色が強いように思います。
ぜひ比べてみてくださいね!



by mika (2005-03-16 22:03) 

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