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映画を見よう!<2010年5月> [映画・テレビ]

ワールドカップに心奪われていたら、映画鑑賞メモがたまってきました。
とりあえず5月に家で見た映画のまとめを。
5月はゴールデンウィークに映画を見に行かなかったせいか、家での鑑賞のみに。
☆は5つが満点です。
△は0.5。

『劔岳 点の記』(2008 日本) ☆☆☆☆
監督=木村大作
出演=浅野忠信、香川照之、松田龍平、仲村トオル、宮崎あおい
陸軍の測量手・柴崎芳太郎は、国防のため、最後の空白地点である劔岳の測量を果たし、日本地図を完成するよう軍からの命令を受ける。
立山連峰にそびえ立つ劔岳は、誰ひとり頂上を極められずにきた未踏峰の最難所であった。
さらに、最新装備で初登頂を目指す日本山岳会という強力なライバルが出現、測量隊には陸軍のメンツという重いプレッシャーがのしかかる。

朱に染まる雲海の向こうから顔を出す富士山、紅葉に染まる山の背、容赦なく行く手をさえぎる吹雪…。
映画館の大きなスクリーンで見るべきだったと後悔。
原作は新田次郎の同名小説。
浅野忠信の淡々としたなかに秘められた強さ、実直な案内人役の香川照之の外れのない安定感はすでに名人芸の域かも。
主人公の若妻・宮崎あおいが、数少ないほのぼの感で貴重な存在に。

『少年メリケンサック』(2008 日本) ☆☆☆△
監督=宮藤官九郎
出演=宮崎あおい、木村祐一、ユースケ・サンタマリア、佐藤浩市
レコード会社の新人発掘部に在籍する栗田かんなは、インターネットで偶然、イケメンパンクバンド”少年メリケンサック”のライブ映像を見つける。
社長のゴーサインを得たかんなは、さっそく契約交渉へ。
ところが、そんな彼女の前に現れたのは50歳を過ぎたヨレヨレのおっさん。
話はそこで立ち消えにになるはずが、ネットでの人気はうなぎ登り。
引くに引けなくなったかんなは、おっさんたちと悪夢のツアーに出発し…。

宮藤官九郎が監督とともに脚本家も務めているので、彼らしく小学生レベルの下ネタあり、ブラックなネタありで最後まで突っ走るハイテンションムービー。
それを支えるのが宮崎あおい。
くるくる変わる表情、落ちないテンションが爽快。
佐藤浩一のキャリアにこの映画を並べてよかったのかと危惧しつつ、彼がいるから説得力を感じたのも事実。
やたらと励ましてくれる最近の歌に、クドカン独特のアンチテーゼの香りが…。

『サイコ』(1960 アメリカ) ☆☆☆☆△
監督=アルフレッド・ヒッチコック
出演=アンソニー・パーキンス、ジャネット・リー、ジョン・ギャヴィン
不動産会社に勤めているマリオンは隣町に住むサムと婚約していたが、彼が別れた妻に慰謝料を支払っているために結婚できずにいた。
ある日、銀行に会社の金4万ドルを収めに行ったマリオンは、このお金さえあればという考えに負けて隣町へ車で逃げてしまう。
途中、雨脚が強くなったため、旧街道沿いで宿を求めたマリオン。
そこは、年老いた母と別棟に暮らすノーマンが経営するモーテルだった…。

何度かテレビでは見たことのある『サイコ』を改めて。
血しぶきが上がるわけではないし、ましてやモノクロ映画なのにこの怖さはなんだろう。
カメラアングルのうまさと、戦慄を呼ぶB・ハーマンの旋律が悪夢を脳裏に焼きつける。
ややネタバレだけれど、終幕近くで事件の背景を医師が解説するシーンがある。
野暮ともいえるシーンに、この作品が当時いかに斬新だったかが伺える。

『ダウト~あるカトリック学校で~』(2008 アメリカ) ☆☆☆☆
監督=ジョン・パトリック・シャンリー
出演=メリル・ストリープ、フィリップ・S・ホフマン、エイミー・アダムス
1964年、ニューヨークにあるカトリック学校では、厳格なシスター・アロイシアスが校長を務めていた。
そのなかで、進歩的で生徒の人望も篤いフリン神父の存在は、彼女との対立の構図ができつつあった。
そんなある日、新人教師のシスター・ジェイムズは、唯一の黒人生徒ドナルドを呼び出したフリン神父の行動に不審を抱き、校長に相談する…。

トニー賞を受賞した舞台劇を映画化したものなので、物語はほぼ神学校内。
そのぶん脚本に細かい伏線が張られていて、舞台劇らしく手が込んでいる。
幕の引き方は好みが分かれるところかも(私は嫌いじゃない)。
密室での緊迫のせめぎ合いで、M・ストリープとF・S・ホフマンが役者の力量を発揮。

タグ:映画 邦画 洋画
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コメント 4

あぁ

クドカンさんに拍手です。
やたら励まされても引きます私。
「サイコ」傑作ですよね。マザコンの言葉も、この映画で浸透したと聞いたような。
by あぁ (2010-07-09 13:44) 

いわしんぼ

『劔岳 点の記』
実はものすごく・・・というか絶対映画館で見たかった
映画の1つでした。
原作の小説を読んでいたのでという理由や
やっぱり香川照之さんと、中村トオルさんの(声の)ファンというのもあるのですが、
やっぱり朱に染まる雲海の向こうから顔を出す富士山、
紅葉に染まる山の背、容赦なく行く手をさえぎる吹雪…。
うん、うん、そういう自然に圧倒されたいというのが
何よりもの理由で、
それに、こういうプロジェクトXのような
冒険でもなく、単なるアドベンチャーでもない
小さきものが大きなものに挑むというか、
身を投じるように、艱難辛苦を乗り越える
なんだかそういう映画がたまらなく好きなのです。

だけどサイコは・・・絶対明るい部屋がいいかな?と
部屋の電気をちゃんと付けて見たのですが
あのシャワーのシーンで急に音楽が大きくなって
猫がもうビックリ!同じヒッチコックの映画の「鳥」でも
そうだったのですが、
もうテンションが上がって大変でした。( ´艸`)




by いわしんぼ (2010-07-11 10:37) 

mikanpanda

*あぁさん*
アイドルの歌ならともかく、最近、バンドでも励まし系の歌が多くないですか?
しかも言葉があまりに直球で…。(^0^;)
そのへんことを、クドカンはチクッとしているような気がしました。
いい大人でもはちゃめちゃできるんだから、若いうちから小さくまとまるなっていう感じも(笑)。

『サイコ』は何度見ても、いろいろ発見がある傑作ですね。

nice!もありがとうございました。(^^)/

by mikanpanda (2010-07-13 20:36) 

mikanpanda

*いわしんぼさん*
『劔岳 点の記』は、私も好きな役者さんがそろっていました。
ここには挙げなかったけれど、小市慢太郎さん(『龍馬伝』で武知半平太の牢番をしていた人)とか。
で、3.5と迷った挙げ句4にしました。
ほぼCGなしであの映像はすごいです。
スタッフ・キャスト、どんなに大変だったか…。

『サイコ』はストーリーはわかっているのに昼間見ました(笑)。
猫がいると、映画を見るときの音量って気を使いますよね。
わが家ではヘッドフォン着用です(笑)。
(サラウンドにもなるし)

by mikanpanda (2010-07-13 20:42) 

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